雛人形を飾る意味 親のお下がりでもいいの?姉妹の場合はどうする?

雛人形を飾る意味 親のお下がりでもいいの?姉妹の場合はどうする?

女の子のお祭りといえばひな祭りですが、ひな祭りの主役である雛人形って、そもそもどうして飾るんだろう?って考えたことはありませんか?

また、買うとなかなか高くなってしまうものですから、お下がりでいいのか姉妹でまとめて一つでいいのか疑問を持ったこともあるのでは?

そういった疑問も、雛人形を飾る意味を理解すると分かりやすいです。今回は、雛人形の意外と知らないアレコレについてお教えします!

目次

雛人形を飾る意味とは?

そもそも、雛人形ってどうして飾るのでしょうか?
雛人形の由来や飾る意味をご存じの方は意外と少ないと思います。ご紹介していきましょう。

現在、ひな祭りの日として知られている3月3日は、かつては「上巳の節句(じょうしのせっく)」と呼ばれていました。この「上巳の節句」、季節としてはちょうど桃の花が咲くころでもあったので、現在でもひな祭りのことを「桃の節句」と呼んだりしますよね。

 

もともとこの上巳の節句に、海や山へ出て身の穢れを落とすという習慣が平安時代頃から続いていて、この時に穢れを写し取って流すために「流し雛」が用いられたのが雛人形の始まりです。

3月は旧暦では田植えの時期に当たるので、身体の穢れを落として田の神様を新しく迎える必要があったのです。

時代が進み、江戸時代になると川に流し雛を流すのは衛生的によくないということで取りやめになり、現在行われている雛人形を飾るスタイルの「ひな祭り」が定着したと言われています。

 

つまり、雛人形には「 日々溜まった穢れを身代わりとなって人形に預かってもらう 」という意味があるのです。そう思うと、今までは飾るだけだった雛人形たちがなんだか頼もしく見えてきませんか?

 

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雛人形は親のお下がりでもいいの?

さてこの雛人形ですが、一式揃えようと思うとかなりの値段になってしまうのが困り者です。そうそう何個も必要なものではありませんから仕方ないこととはいえ、懐具合の厳しい現代の私達からしたら、少しでも節約したいと思うのが人情ですよね。

ただ、雛人形はお祝いの品でもありますから「親からお下がりをもらうとかでも大丈夫なのかな」と不安になるのも無理はありません。

では、親のお下がりを使ってもいいのかどうか、見ていきましょう。
結論から言えば、「お下がりはマズい」ということになります。

 

どういうことかといえば、前述のとおり、雛人形は「その人の身代わり」です。ですから結婚した時にその人が実家から貰っていくのはOKでも、だれか別の人に譲ってしまうのは原則的にはNG。一人一つがルールなのです。

「買わないとダメなのか…」とがっくりしてしまいそうですが、雛人形の成り立ちを考えると仕方のないことですので、ここはケチらず新しい物を用意してあげるのが無難です。

 

姉妹の場合は雛人形も二つ必要?

なるほど。雛人形は本人の身代わりだから、一人一つが原則ということは分かった。「でも、今は娘が一人だからいいけれど、妹が産まれたらどうしたらいいの?」という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。

さすがに姉妹で二揃えも雛人形を揃えるわけには行きませんから、こういった場合は妹さんには市松人形を贈ることが多いです。

上でも書きましたが、雛人形=その人の身代わりですから間違ってもお姉ちゃんと共有…ということはしないであげてくださいね。

 

雛人形の費用は誰が払う?親族間のトラブルにも注意!

姉妹にかぎらず、娘さんが一人の場合でも雛人形を買うかどうか、買うとしたらどういうものにするのか、誰が費用を出すのか、といった話題は親族間でトラブルになりがちです。

一番良いのは当事者同士できちんとどうするのか話し合いができることなのですが、基準がないと不安になる!ということも考えられますので一般例をお伝えしておきましょう。

雛人形を用意するのは、娘さんの「母方の実家」です。
ただし、母方の実家が金銭的に厳しいなどであれば、別の人が用意しても構いません。母方にだけ出させて、父方の実家はビタ一文も出さない…というのはしこりをのこしますので、避けたほうがいいでしょう。

また、雛人形は置かないと決めている場合はきちんと先に伝えて置かないと、ある日突然雛人形一式が送られてきた…ということになりかねないので、事前に伝えておいてくださいね。

 

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まとめ

いかがでしたか?
雛人形の本来の意味や一般風習を知っておくことでトラブルは回避できます。参考にしていただいて、少しでも晴れやかな気持ちでひな祭りを楽しんでいただけたら幸いです。