現在、世界に4つ(3つ説もあり)しか残存していない曜変天目茶碗。南宋時代に中国でわずかな数だけ作成され、現在はその全てが日本に存在しています。
室町時代に中国から渡ったこれらの曜変天目茶碗は、信長や家康をはじめとした多くの戦国武将に愛されました。
そんな貴重な品ですから、ぜひ一度実物をこの目で見たいですよね!今回は、曜変天目茶碗を展示・所蔵している4つの美術館情報をまとめています!
ですので、所蔵されている曜変天目茶碗が展示されているかどうかは、各美術館のHPなどで事前に確認しておくことが重要です。
目次
藤田美術館
大阪市にある藤田美術館は、藤田財閥(現在のDOWAホールディングス株式会社)によって設立された美術館です。
展示されている曜変天目茶碗は、代々水戸徳川家が所有していた代物。藤田財閥2代目総帥である藤田平太郎が手に入れたことで、藤田美術館に展示される運びとなっています。
藤田美術館の曜変天目茶碗の特徴は、曜変模様が茶碗の外側にも描かれている点です。
藤田美術館の基本情報
9月中旬~12月中旬
- 大人 800円
- 高校・大学生 500円
- 小学・中学生 300円
- 団体(20名以上)各‐50円引き
大阪市都島区網島町10-32
藤田美術館には曜変天目茶碗以外にも多くの国宝が所蔵されています。
1年に2度、春と秋に展覧会が開催されるのですが、開催1か月くらい前から国宝などの重要展示品の情報はHPで公開されています。
曜変天目茶碗が展示されているかどうかも、こちらから確認できます。
⇒http://fujita-museum.or.jp/exhibitions.html
また、2015年の8月・9月には、サントリー美術館にて「藤田美術館の至宝 国宝 曜変天目茶碗と日本の美」展が開催されました。こういった、企画展の開催にもアンテナを張っておきたいですね。
静嘉堂文庫美術館
世田谷区の二子玉川にある静嘉堂文庫美術館は、三菱財閥2代目総帥の岩崎弥之助と、その息子の4代目総帥岩崎小弥太によって設立されました。
展示されている曜変天目茶碗は徳川将軍家に所蔵されていたもので、存在する曜変天目茶碗の中でも最高作であると言われています。
現物は静嘉堂文庫美術館に所蔵されていますが、丸の内の三菱一号館にて、デジタルコンテンツとしての閲覧が可能です。
静嘉堂文庫美術館の基本情報
- 大人 1,000円
- 高校・大学生 700円
- 中学生以下 無料
- 団体(20名以上)あり
東京都世田谷区岡本2-23-1
バスの場合は、二子玉川駅バスターミナル4番のりばから東急コーチバス「玉31・32系統」にのり、「静嘉堂文庫」下車
静嘉堂文庫美術館にも、曜変天目茶碗以外にも多くの国宝が所蔵されています。
やはり、展覧会によって展示されている品は変わりますので、足を運ぶ前に必ずチェックをしましょう。
曜変天目茶碗が展示されているかどうかの確認はこちらから。
⇒http://www.seikado.or.jp/exhibition/index.html
大徳寺龍光院
京都にある大徳寺龍光院には、国宝をはじめとする重要文化財が数多く所蔵されていますが、公開は一切されていません。したがって、こちらに所蔵されている曜変天目茶碗を実際に見ることは、残念ながら不可能です。
ただし、1990年と2000年に東京国立博物館で開催された日本国宝展には、大徳寺龍光院に所蔵されている曜変天目茶碗も出品されました。
今後もそういった機会があれば、普段見ることのできない曜変天目茶碗を見ることができるかもしれません。
MIHO MUSEUM
滋賀県にあるMIHO MUSEUMは、滋賀県の登録博物館です。
こちらに所蔵されている曜変天目茶碗に関しては「曜変天目ではなく油滴天目ではないか?」という議論があり、4つ目の曜変天目茶碗に数える場合と数えない場合があります。
そのためか、他の3つの曜変天目茶碗が国宝に指定されているのに対して、MIHO MUSEUMに所蔵されている曜変天目茶碗は国宝には指定されていません。
MIHO MUSEUMの基本情報
- 大人 1,100円
- 高校・大学生 800円
- 小学・中学生 300円
- 団体(20名以上)各‐200円引き
滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
MIHO MUSEUMの展覧情報もこちらのページから確認することが可能です。
⇒http://miho.jp/japanese/collect/tpschedule.htm
まとめ
私もまだ実物を見たことはありませんが、ぜひ一度は曜変天目茶碗の実物を見てみたいと思っています。
各美術館の展覧会情報の事前のチェックをしっかりとして、足を運んでみてくださいね。